現役生活相談員の仕事法

#2 ご利用者の休みについて 生活相談員目線

今まで何も感じなかったご利用者さんの休み。

フロアスタッフにとっては利用者さんが休めば休むほど身体は楽でありラッキー!
・・とはいえご利用者さんが少なければ少ないほど、経営者だけではなく、
フロアスタッフからもデメリットしかありません。
 
①フロアに活気がない
②サービス利用中、利用者さん同士が喋りあって場が持ち、フロアスタッフは楽に
 なるというのにそれが出来なくなる。
③手持ち無沙汰な時間が長くなり何かスタッフが一手打たないと間延びをしてしまう
 気も遣う。
④同年代の方と社会交流を求めるご利用者さんとしてもデイに来る意味合いが薄く
 なる。
⑤デイ側としては来て下さって有難うございます感が強くなってしまう。
(また後日、触れます。まだリンクはしません)
⑥ご利用者さん側としては休んでもいいやという気持ちが生まれる。
⑦デイに行ってもつまらないという感情が強くなる。
 ・・そして又お休みの方が出る、負のスパイラル。
 ・・というか本当にデメリットしかない。
 
そうしたらどうしたらよいのか、が、相談員の腕の見せ所でもあります。
体調不良か、また予定や都合があっての休みなのか。
先ずはそこをきちんと見ます。
 
 
では具体的なやり方を。
カレンダーに利用人数を書き込みます。
 
数字しか見てはいけません。何曜日に何人お休みをしているのか。
 休むには言い訳をつけてきます。ケアプランに位置付けられた利用回数が本人にとって多いのか?金銭的理由か、身体的理由か、精神的理由か、家族の状況か??如何せんケアマネ―ジャーさんに相談しましょう。ケアマネージャーさんの再アセスメントが必要かもしれません。
 もし本人、ご家族さん、ケアマネージャーさんが週2回利用が妥当だというのであれば 週に1回はスポットに降りてもらう交渉をします。スポットでの利用にし、実績が伴えば、固定枠が空いた際、週2回に戻します。(その間、他のスポット利用者が入る枠に活用してもよいです)
 
フロアスタッフを減らします、そうしたら自分がフロアに出ないといけないという危機感が生まれます。
 フロアのスタッフは法基準のギリギリが適当数です、そこから計画書作成だのなんだのスタッフは抜けていきます。
 認知が強い・介護度が重たく一人では対応が出来ない、フロアにゆとりが欲しい。人手というものは幾らでも要ります。
 重要事項説明書の人員基準は何だろうといつも思います。
 しかし時間と体力勝負である介護業界、とりわけ通所介護の施設において、人員に不満があるのであればどこか納得いく所を探す方がよいと常々感じています。
 デイサービスの人員もカツカツです、しかしそれは介護度も比較的軽いので充分だと感じます。
 大概、経営に関わる75%は人件費です、上の人が多い人員配置はさせません。
 しかも豊かな人員は誰かがやってくれるという人任せ感が強くなり、自己を招く恐れが高まり、時間と人手でカバーをしてしまい創意工夫が生まれません。
しかも、人手が多い時ほど、ミスも多く、忘れ物も多く、事故やヒヤリハットも多くなります。これは16年の経験則からも感じ取れます。
 なのでカツカツで丁度いいものだと個人的には感じています。

体力、時間勝負…ならば次は、頭を使えと常に考えます。

少し余裕があるのなら、相談員・フロアともに70%くらいの仕事と、30%の余力を持ち、次に繋がる創意工夫を生み出すための仕事というタイムスケジューリングを行いますが今は置いておきます。
 
営業を掛けます出来れば要支援の方でスポット利用をご理解頂ける方を入れるべく、包括さんに電話をします。
④そこで①のお休みが出やすい曜日を2・3提示しつつ、お試しに来てもらいます。
 
そうして常に90%を超える稼働にしてしまえばあとは楽です。
そんな事を言うと、もし 利用出来なかったらどうするの?理解出来ずクレームが来たからやらない、と他拠点相談員に渋い顔を何度もされました。
が、稼働率を上げるのは 間違いなくスポット利用者の管理が肝になります。
如何にスポットでも来たいと思って頂けるものを築けるか、が相談員の腕の見せ所です。
 
もちろんそこまでにフロアやスタッフの問題解決をするのもお役目になります。
 
その様な状態が保てるデイにしてしまっていれば週1回利用から開始していた方も増回を希望されますし、ご利用者さんの中止の時にはスポットの方を固定枠に案内出来ますし、稼働率も下がりません。
 
いいスパイラルに突入しています。
 
なお、
新規で取る利用者さんはスポットからにはなります。時々は空いていた固定枠に新規利用者さんを入れます。
 利用者さんが増えて介護度を重たい人を入ってもらえれば人員を避ける交渉が出来ます。介護度が重たければそれだけ収益が入るでしょう、と。
 
相談員業務は、経営者との駆け引きも重要な仕事の1つです。
 
 ケアマネージャーさんには常にいっぱいイメージがついてしまいがちですが、そろそろ抜けてしまう可能性が出てきた折りには、また営業をかけます。待っていてはいけません、  どうせ電話してもいっぱい で断られるだろう と思わせてはいけません、そのうち多忙なケアマネージャーさんからは一事業所は忘れられてしまいます。こまめに空きはお伝えするのがミソです。
 
相談員業務は、ケアマネージャーさんとの駆け引きも重要な仕事の1つです。
 
最後に、
そんな頑張っても頑張らなくても給与にも関係もないんだし、 しんどいしんどい言う
フロアスタッフさんに対しては、
利用者少なくて楽なのと、多くてしんどいのを交代交代な方がスタッフとしてはしんどいよ、しんどいのをデフォルトにして、稼働率あげてる方がいろいろ上司に  交渉しやすいし、 利用者さん自体も楽しいし、悪いことはないんだよ。暇な方がかなわんよ。
と、諭します。
 
フロアスタッフさんとのやり取りも重要な仕事の1つです。
稼働率に慣れると、暇な仕事を嫌うスタッフも出てき、あまりにお休みが多い日にはスタッフさんの方から、当日誘える人電話連絡して~!とせがまれる事もありますよ。
 
今日の結論:
稼働率維持は活気があって面白い