現役生活相談員の仕事法

#8 休みたいと云うご利用者さんの対応

 当日「なんだかしんどいのでお休みします」 という断り文句は通所介護あるあるです。
 
さてどうしましょう
 
1 そうですか、 お大事に
2  お誘いの工夫をする
 
1の選択肢で電話を切るなんとも気遣いも何もないスタッフさん。
先日もうすぐ1年になろうかというスタッフがそういって電話を切って他先輩方が閉口しておりましたが本人は何も感じていません。
休み明けそんな事があったと報告を受け、
いや、それはその場で指摘してさしあげないと双方ともにダメやないですかと。
そう書くと、そもそもはじめからあんた(私)が教えへんから違うかと思うのですが、
今迄諸先輩方そんな電話対応しているの1年間見て来なかっただろう、とココロの中で反論してしまいます。
1見て10を知る人材(背中を見てコツ掴んで自分で失敗と成功を繰り返し成長していく人材)と、
1教えるにも100伝えなあかん人材が居る事を最近とみにつらく思います。
・・人材育成、それは遣り甲斐なのでしょうが。
 
さて、この方への指導方法は今日はさておき、
 
2の選択肢について。
 
1 金銭的理由
介護保険サービスといえど公費の方以外は1~3割お金がかかります。
 
2 身体的理由
本当にしんどい。たまたま当日しんどかった。
それは人間だもの、ある事です。
ただ前日迄の実績は如何でしたか。度重なるその曜日のしんどくてのお休みであれば曜日を変更した方が良いのか、サービス提供内容の見直しが必要でしょうか。
 
3 認知的な理由
行ったら楽しいのは判るんだけど行くまでが・・というパターンです。
お風呂の誘導の拒否然り、 行ったら気持ちいいんだけど行くまでが面倒というパターン。
 
さて、今日は こちら 3 認知的な理由について工夫を記していきます。
 
促し方にはやはり丁寧な対応が必要不可欠です。
 
おそらくその方にとってはその時まで曜日等は忘れ、気分よく過ごしていた最中、急に電話がかかり、「やれ行きましょう」「ほれ迎えに来ました」と。あれ?なんや忘れていたけど取り繕わな、 急に胸が苦しくなりました、なんだか混乱してきてしんどいですという思考回路と身体状況に陥ります。
 
では、どうしたら良いでしょうか。
 
1 前日に電話をしてみる。
 
2 本人ご自宅のカレンダーに○をつけ、お迎え時刻を書き込んでみる。
 
3 月のカレンダーに○をつけ、連絡帳の表紙に貼り付けてみる。
 
4 電話で断られるのは想定の範囲内。顔を見せに行きますといい 、看護士がいるから、お茶飲むだけでいいから、私が上司に起こられるから、ドライブすると思ってとあの手この手口八丁手八丁で誘い出す。
 
5 三顧の礼ならぬ電話→1度目の訪問→2度目の訪問(業務に支障がない範囲で)。
 
 ・・等の工夫をしておりました。
 
6 ○○さんが行き、駄目なら△△さん等、人を替えての促しもしておりました。
 
7 私の勤め先は 午前/午後の2部制なので午後利用の方なら午前中に一度電話を入れてみる(仕事中忘れない様にGoogleカレンダーや、携帯のアラームを活用)。
 
8 電話だけではなく訪問、話を傾聴し、 話をしているうち気分を上げさせ無事車に乗せる。ただし時計は見ておき15分かけて厳しければ断念しました。
 
9  ○○さんを慕っている利用者さんたちがお待ちされていますよ~と温情に訴える
 
結局お休みになった、どんな対応をどの様にしたかは記録しておき、送り出しヘルパーを検討頂く等にも繋げます。
 
1~9を繰り返し、そうこうしている月日の流れで本人の認知は進み、此方との信頼関係が築き上げられ、来てくれる様になるものです
 
雨の日の前はテコでも動かない、不穏に陥る利用者さんもいらっしゃいました。
天候の記録も有用です。
 
とにかく知恵を絞り、一人ひとり違う個性、本人にあう送迎方法が見つかるまで、出来る限り本人に向き合ってみることが大切です。
 
さて、ここまでこぎつけても「鍵がない!」というオチもあり、送迎にはなかなか苦戦しますが、これまた鞄に鍵をリール付けてもらう・鍵の置き場所を共有する・鞄の置き場所を共有する等、頑張ります。面白い事が通所介護は盛り沢山です。
 
今日の結論:
迎えに行ったら転倒して後頭部から出血、裸で部屋で倒れていた等
通所介護の送迎は一筋縄ではいかぬもの。
服着てきちんと乗車できるのであれば ありがとうございます! です。